ぶたぞーブログ

みなさんに豚肉をおいしく、賢く食べていただきたいと思ってます。豚道の道のりはとてつもなく長そうですが、お付き合いいただけたら嬉しいです。

簡単!至高の豚バラしゃぶしゃぶ料理

どうもぶたぞーです。

今日はえっ…こんなに家庭でおいしくできるのってぐらいの取って置きの豚肉料理の紹介です。

めちゃ美味しいけど、かなり簡単です。しかも、昆布でだしをとります。本格的です。でもとても簡単です。ご心配なく。

目次

材料(2人前)

豚バラしゃぶしゃぶ用、または豚バラ超薄切り 200g〜300g
ねぎ 1本

大根 半分

※ お好みでしゃぶしゃぶしたい野菜

めんつゆ

だし用昆布 10cm✖️10cm 1枚

作り方

1、 昆布でだしをとる

だしをとって料理したことありますか?私は恥ずかしながら30歳を超えて初めてだしを意識的にとって料理をしました。

ずっと、だしを取るって本格的で、そんな面倒なこと無理って思ってました。でも、実際やってみると簡単です。そして、圧倒的に料理が旨くなります。

コツは2つです。

1つ目は、だし用の昆布を買うこと。

…なんと昆布にはだし用と食用があるのです。これまた恥ずかしながら私は知らなかったです。

2つ目は、だしの取り方です。

まず、鍋に水を入れて、大体10cm✖️10cmの昆布を鍋に入れます。

鍋に火をかけます。待つこと数分鍋が沸騰しそうだなって思ったら昆布を引き上げます。

はい、だし完成。

簡単でしょ。

2、 野菜を切る

だしをとっている間に、しゃぶしゃぶ用の野菜を切ってしまいます。

先ずネギを切ります。ネギはできるだけ斜めにそして薄く切ります。

次に大根をピーラーで皮をむいたあと、身の部分もピーラーを使って薄い大根を作っていきます。

ひらひら大根って言うみたいです。

3、しゃぶしゃぶする

ついに、と言ってもわずか10分ぐらいでしゃぶしゃぶの準備は整いました。

だしをとった鍋を沸騰させます。

2、で用意したネギと大根を鍋に入れ、豚バラをしゃぶしゃぶします。

しゃぶしゃぶしたバラや野菜をめんつゆにつけて食べます。

これで作り方は以上です。どうですか簡単だと思いませんか。是非ともやってみてください。

これは、何十個と豚肉のメニュー提案をしてきた私の中でもピカイチの美味しさです。自信をもっておすすめできます。もし、美味しかったら感想をコメントでいただけたら嬉しいです。

ちょっとウンチク

実際尋常じゃなく旨いので、なんでなのか調べてみました。

www.umamikyo.gr.jp


こちらのサイトが詳しいですが、うま味物質であるグルタミン酸やイノシン酸を組み合わせて食べることで、より一層おいしく感じることができるそうです。


今回は昆布がグルタミン酸といううま味物質をもっていて、豚バラがイノシン酸といううま味物質をもっていることになります。

国産豚肉産業の未来は明るいのか?


こんにちは、ぶたぞーです。

国産豚肉産業の未来について考えたことってありますか?それはまあ…無いですよね。

私は結構考えます。仕事と深く関わるので当たり前なのかと思いますが…

正直厳しい未来だろうなと考えています。

初めに断っておきたいのですが、私は日本の畜産業が発展することを願っています。出来ることであれば、日本の畜産業の発展に貢献できればとも思っております。

ただ、私から見える(一面的かもしれないですが)日本の畜産業には厳しいものを感じています。もし日本の畜産業に携わる方がこの記事を見て不快に思われるとしたら、申し訳ないです。

少しでも多くの人が日本の畜産業について考えていただけるきっかけになればと願っています。

目次

価格と品質はつり合っているのか?

今年2017年の豚肉相場は、非常に高いです。前年対比で2桁を超えています。その結果、スーパーやお肉屋さんの利益は圧迫されています。以前のブログにも書きましたが、豚肉は相場品です。
www.butazou.com


でも、豚肉の相場が上がったからと言って、店頭の価格を上げることは難しいのです。

ただ、そもそも国産豚肉って高いのでしょうか?安いのでしょうか?

私は高いと思います。なぜなら、国産一般豚肉は外国産豚肉と明確な品質差が打ち出せていないにも関わらず大きな価格差があるからです。

国産一般豚肉とは、いわゆる普通の豚肉を指します。特殊豚とは、黒豚や銘柄豚を指します。

実は国産一般豚豚肉と外国産豚肉は安全面・品質面において明確な差がありません。詳しくは過去のブログをご参照ください。
www.butazou.com


むしろ、安全面においては特にカナダ産豚肉が国産豚肉より優れていると考えています。

そう考えると国産豚肉ロースが100g188円〜258円程度で店頭で売られることが多いのに対して、外国産豚肉豚肉は100g98円〜148円程度で売られることが多い状況は価格と品質が釣り合っていないと言わざる得ないです。

どうして国産豚肉は高いのか?

では、何故国産豚肉は高いのでしょうか?それは、養豚と豚肉加工の生産性の違いとエサの輸送料コストに原因があります。

このグラフによると豚1頭を生産するのにかかる総コストが日本ではアメリカの約2.3倍かかっています。また、労働費が日本ではアメリカの約5倍で、エサ代は約2.4倍です。

労働費に関しては、アメリカは人件費安いからでしょと思われるかもしれません。逆です。むしろ日本より高いかもしれません。養豚に従事する人や食肉加工員の平均時給は、今の為替で計算すると1300円を超えます。

アメリカ食肉加工員の時給https://www.bls.gov/oes/current/oes513022.htm

では、何故生産性に大きな差が生まれてしまうのでしょうか?簡単に言うと、豚肉加工工場で言えば、1工場で処理できる豚肉の頭数に20倍以上の開きがあります。

正確な統計数字は確認していませんが、私の知っている範囲で言うと日本では1工場で処理できる頭数は400頭/日ぐらいが多いです。それに対してアメリカでは10,000頭/日を超える工場がほとんどです。

工場の見た目も、日本だと地域の体育館ぐらいの規模ですが、アメリカでは日本で言えば大きめの食品工場といった感じです。

工場の中身も全く違います。日本では、ほとんどの工程を作業者が手で行います。アメリカでは手作業で行う工程もまだまだ多いですが、細かい作業以外は機械化が非常に進んでいます。

どうして、日本の工場は小さく機械化も進んでいないのでしょうか?

国産豚肉業界の低い生産性は農業政策が原因

8月1日の日経新聞畜産農家、規模拡大急ぐ EPA進展にらみコスト下げ :日本経済新聞に、国土が狭いことが規模の集約が進んでいない理由だと書かれていました。私たちは小さい頃から、日本は国土が狭く大規模な農業ができず生産性があげられないと学校で習ってきました。でも、それは本当なのでしょうか?

確かにアメリカやカナダに比べて日本は狭いです。でも、現地にある規模の豚肉加工工場程度の施設は日本にも腐るほどあります。例えば自動車工場だとか…

実際の理由はまだまだ勉強中ですが、日本の農政が生産性向上を押し進めてこれなかったことが原因だと思っています。

農政に携わる政治家と畜産を含む農家はWin−Winの関係がずっとあったと想像しています。政治家は、農家が小さければ小さいほど票になる。農家は政治家を支援すれば補助金等の優遇をして貰える。といった関係です。

このような農政において、資本主義においての常識である生産性を向上させるという概念が置き去りにされてしまっていたのでしょう。

ただ、この関係も終わろうとしている(すでに終わった?)と感じます。もう日本は豊かな国ではなく、補助金等を沢山出せる状況にないためです。

でも、気付いた時には時遅しでは…という状況です。既に畜産先進国との生産性の格差は5倍ととても大きく開いているのです。

国産信仰が崩れる?

このように内情は厳しい国産豚肉業界ですが、現状は店頭に行けばまだまだ国産豚肉が沢山売られています。日本のお肉売り場は平均的に9割国産豚肉、1割外国産豚肉を販売しています。

実際店頭で試食販売をすると、私は国産しか食べないというお客様は年配の方を中心に多いです。多くの方は日本の食品は安全でおいしいと感じているのだと思います。

我々外国産豚肉肉を扱う業界人は、昔から国産が外国産よりも安全でおいしい根拠はないと知っていましたし、スーパーのバイヤーも多くの人が気づいています。

すでに、売り場の5割を外国産豚肉で販売するスーパーもあります。

豚肉売り場の未来

今後少なくとも数年間は(もしかしたら10年以上)、外国産豚肉の売り場構成比はどんどん拡大していくはずです。

国産豚肉は、一部の高級豚やブランド豚肉しか生き残れなくなってしまうと思われます。高級豚とは、黒豚やアグー豚などで、ブランド豚とは平牧三元豚などです。

また、非常に難しいとは思いますが、アメリカやカナダ並みの養豚施設や豚肉生産工場を日本に作り生産性を畜産先進国に近づけることができれば、外国産豚肉の拡大に歯止めをかけられると思います。

これは、国を挙げて取り組む課題になってくる内容です。

皆さんは、国産豚肉産業の未来をどうみてますでしょうか?お前は何いってるんだもっともっと明るいんだぜとか教えていただけたら幸いです。

健康と豚肉② オレイン酸について調べてみた


こんにちはぶたぞーです。

前回は、豚肉をビタミンB1の観点から調べて報告させていただきました。

今回は、前回調べきれなかったオレイン酸の観点から豚肉と健康を掘り下げていきたいと思います。

実は豚肉にはオレイン酸含有量が多いと言われています。

なので、食肉業界にいる私は、豚肉にはオレイン酸が多く含まれているので健康に良いですよとなんちゃって営業をしてきました。適当ですいません...

ですので、オレイン酸がなんなのかや、実際ほかの食品と比べてオレイン酸が多く含まれているなかなど全然知りません。

そこで、良い機会ですので調べてみました。


オレイン酸とは

では、まずそもそもオレイン酸ってなんなのでしょうか?よく聞きますが、なんか酸だからすっぱいのかなと思ってました。

動物性脂肪や植物油に多く含まれている脂肪酸である。ウィキペディアより

…なんと、脂肪のことのようです。いや脂肪を構成している成分である脂肪酸のことでした。

そしてその効用は、凄いです。

・悪玉(LDL)コレステロールを減少させ、善玉(HDL)コレステロールを減少させない
・発ガン抑制、動脈硬化の予防
・胃酸の分泌を抑制
・便秘予防
・肌の健康維持

どんだけ、健康に良い成分なんだと言った内容です。


オレイン酸含有量

食肉に多く含まれる脂肪酸の特徴は? - よくある質問 - 財団法人日本食肉消費総合センターに詳しいです。

まとめると、豚肩ロースの脂肪酸の42.2%がオレイン酸とのことです。ちなみに牛肩ロースだと49.9%だそうです。

いずれにしても、良いイメージのない肉の脂肪は、とても健康に良い成分を多く含んでいると分かりました。

ちなみに、イベリコ豚の脂肪はオレイン酸値が50%を越えるそうです。

肉の永遠のライバル魚はどうかと言うと魚油の14.7%しか含まれていないです。魚油 - Wikipedia

確かに、豚肉はほかの食品と比べてオレイン酸の含有量が高いのです。


どれだけ食べれば良いか

さて、だったら沢山食べれば健康に良いのと思われますよね。

厚生労働省発表の資料に記載がありました。厚生労働省:「日本人の食事摂取基準」(2010年版)

なんとオレイン酸の摂取量の目安は設定されていません。

体内で作り出すこともできる脂肪酸であるので、特に設定していないようです。でも、過剰摂取は肥満リスクになるのでやめろと書いてあります...

なんとも煮え切れない状態ですが、適量をとればよいようです。

もう少し良い情報があれば更新します。


前回の記事豚肉と健康① ビタミンB1について調べてみた - ぶたぞーブログも合わせて考えると豚肉はちょっと凄すぎですね。

疲労回復から悪玉コレステロールを減らす、便秘予防、美肌効果、発ガン抑制と不老長寿の薬かなってぐらい健康貢献度の高い食べ物のようです。

ちょっと、良い面ばかり見ていると正しい姿が見えなくなっている可能性を感じます。

次回は豚肉が健康を害する可能性について調べてみようかと考えています。

今日のところはこれでおしまいです。

外国産豚肉(チルド)の在庫管理はドラマだ


こんにちはぶたぞーです。

在庫管理という仕事は大変だと思ってます。

余らせて損失がでても駄目だし、在庫が不足して販売のチャンスを逃しても駄目なのです。

余らせもせず、在庫不足も起こさせず適正量の在庫を保つことが求められます。

しかも、適正量の在庫を保っていたからといって、良くやったなと褒められることはありません。

でも、余らせたり、在庫不足を起こしたら怒られる…つ、つらい

これぞ正に縁の下の力持ちな仕事と言えるでしょう。在庫管理をされている方、お疲れ様です。


私も商社で、在庫管理の仕事は5年以上経験しており、私のキャリアの中で最も長いものとなっています。

その中で、和牛、外国産牛肉、国産豚、外国産豚肉(チルド)、外国産豚肉(冷凍)、外国産鶏肉、挽肉など様々な在庫管理を経験しました。

ただなんと言っても大変なのが外国産豚肉の在庫管理です。ドラマに満ち溢れちゃってます。

今日はそんなドラマを少しだけ紹介します。


目次

ドラマを呼ぶ外国産豚肉の短い賞味期限

以前のブログ外国産豚肉にまつわるすごい温度管理の話!! - ぶたぞーブログに詳しく書いておりますが、外国産豚肉の製造後賞味期限は約50日程度です。

アメリカやカナダで製造されたチルド豚肉は、コンテナ船で太平洋を渡ってきます。

そのため結局私の会社が管理する日本国内の冷蔵倉庫に入るまでに20日ちょっとかかります。そのため、賞味期限の残りはその時点で30日間を切ってしまいます。

冷蔵倉庫から各エリアにある営業所や配送センターに豚肉を運ぶのですが賞味期限ぎりぎりで配送するわけにはいきません。

実質私たちが外国産豚肉を在庫できる期間は10日間ぐらいになります。

つまり、10日以内に全ての外国産豚肉をスーパーやお肉屋さんなどに売り切らなくてはならないのです。

外国産豚肉は予約制じゃない

10日もあれば売れるんじゃないのと思ったあなた、甘いです。そう簡単に売れていかないのがこの世の厳しさです。

なんと言っても、外国産豚肉は業界慣習で予約しないで取引される部分が多いです。

晴れたら売れますし、雨が続けば売れません。国産豚肉相場豚って相場品って知ってる? - ぶたぞーブログによっても売れ行きは変わります。

外国産豚肉は発注してから日本につくまで4週間くらいかかるので、1ヶ月後のマーケットを予測しながら仕入れをします。

しかも、私たちは外国の加工工場から予約制で仕入れをします。

売るときは予約制でないのに...仕入れは予約制です。私たちの立場は弱い…

まあ、1ヶ月後のマーケットの予測なんて当たらない、当たらない

トラブルあるある通関遅れ

外国産豚肉在庫管理管理で一番よくあるトラブルが通関遅れです。

輸入品はどんな商品でも通関(日本に入れて良いですよとうい国の許可)が必要です。

そして、通関はお役所の仕事なので書類に不備があるともちろん通関が切れません。また、事前に申請している数量と実際の数量が1ケースでも違う場合も通関は切れません。

やはり、人間のやることなので、書類不備や数量の不一致とかはざらにあるんですよね。

また、台風が来て、船の港への入船が1日遅れるなんてこともよくあります。

感覚ベースでは2ヶ月に1回ぐらいは、通関のプチ遅れに遭遇します。


でも、多くの食品や商品は在庫を多めにすることで、このようなトラブルを回避できます。

ところが、輸入豚は最長でも在庫が10日程度しか持てず、たまたま売れ行きが良い時などは通関前には在庫がすっからかんということも珍しくありません。

そんな時は、同じような商品を扱う日本国内の他商社などに電話をかけまくり、メールをしまくり少しでも余っている外国産豚肉をかき集めます。

それでも集まらない時は、販売先のスーパーやお肉屋さんに少しでも納品日を後倒しできないかなど、お願い交渉をひたすらします。

まあ、なかなか辛いです。

年に一度くらいある気象系トラブル

また、アメリカやカナダは大自然の国です。特に冬は気象系のトラブルも起きやすいです。

大雪。

大雪が数年に一度降っちゃいます。すると、北米の港まで豚肉を積んだトラックや列車が着きません。

すると、予定していた豚肉が来ない…とまた対応に追われます。

しかも、日本のスーパーやお肉屋さんにカナダが大雪で豚肉が来ないんですと言っても、まったく実感を持ってもらえません。そりゃそうですよね。ニュースにもならないし。

なんで「ごちゃごちゃ言ってないで、豚肉もってこーい」となってしまう訳です。

数年に一度のビッグトラブル港湾ストライキ

さらに、やばいトラブルが港湾ストライキです。

これは究極的にやばかったです。2015年アメリカの港では数年に一度の大規模なストライキが起きました。普通ストライキって半日とか1日で終わりますよね。

このストライキは、3ヶ月ぐらい継続しました。そのため、北米の港にはコンテナがとんでもない数滞留して、契約した豚肉が待てども待てども来ないというとんでもない事態が起きました。

チルドの豚肉なのに2週間ぐらい船が遅れて入船して、通関切ったら賞味期限があと2日しかないなんてことまで起きました。

これは、やばかったですね。食肉業界すべてが同じ状態に追い込まれました。賞味期限が迫っているものは泣く泣く冷凍したり、謝りながらいつもより賞味期限が短い豚肉を販売先には使っていただきました。

このストライキは本当に迷惑なので、次回は起きないようになんとかして欲しいですね。

100年に一度?東日本大震災

大震災の時も、在庫管理の仕事をしてました。

あの時は、皆んなが大変でしたが、外国産豚肉在庫管理も大変でした。

まず、冷蔵保管庫のいろいろな所が故障します。特に今はハイテクな冷蔵保管庫が多く、冷蔵庫内の物の移動はレールを伝って行われることが多いです。

震災でレールは曲がりました。この時はハイテクが仇となりました。レールを伝ってでないと運び出せない物は完全に取り出せなくなってしまいました。

私たちの冷蔵保管庫は、ローテクだったことが幸いしてフル稼働できました。そして、災害時って肉が売れるんですよね。やはり、人間生命の危機を覚えると肉を食べようってなるんでしょうね。

震災後1ヶ月近くは仕入れるだけ仕入れた豚肉は飛ぶように売れて行ったことを覚えています。


まあ、長いこと外国産豚肉の在庫管理をやってるといろんなことがあったなーとしみじみ思います。

こうして、私たちの外国産豚肉在庫管理は明日も続くのです。

アメリカ産豚肉って安全なの?えさから考えてみた

どうも、ぶたぞーです。

アメリカ産豚肉は、なんか体に悪いものが入っているとか、国産豚肉に比べて安全性が低いとかってイメージないでしょうか?

そのため、価格は激安なんだけど、買わないという人も多いかと思います。

今回は、そんなアメリカ産豚肉の安全性を調査します。

最初に答えを言ってしまうと、ほぼ安全といって良いと思ってます。だから日本政府はアメリカからの豚肉の輸入を許可しているのです。

でも、絶対安全かって言われると少し弱点はあるのかなと感じています。

では、豚肉の大本「えさ」、豚が育つ農場、そして屠畜されて豚肉に加工される加工工場、最後に加工された豚肉がどうやって日本に運ばれてくるのかを調べていきたいと思います。

このブログでは第一弾として、えさに絞って調べてみました。

目次

アメリカ産豚肉の「えさ」

アメリカの養豚農家さんは自分でえさも育てている

アメリカ食肉業界団体のサイトが詳しいです。
https://www.americanmeat.jp/trd/safety/usmefdb/pdf/factsheet_007.pdf

まとめると、多くのアメリカの養豚農家は「えさ」のトウモロコシや大豆を自ら育てて収穫し、自分の豚に与えております。

私は実際視察に行ったことがあり、訪問した養豚農家さんは畑の中にある家に住んでましたし、自分で大きなトラクターのようなものに乗って収穫作業もしてました。

アメリカではえさ代が激安

そして、次のグラフは衝撃的ですが見てください。

アメリカではえさ代豚1頭あたり7,561円ですが、日本では19,657円となっています。

外国産豚肉って安全なの?どうして安いの? - ぶたぞーブログでも書きましたが、アメリカは豚舎(豚の育成施設)のすぐ近くで収穫したえさを与えているため、えさの輸送費がかかりません。でも、日本はえさの8割以上が輸入に頼っているため、えさの輸送コストが非常に大きくなってしまいます。

改めてグラフをよく見てほしいのですが、アメリカでは日本と比較してえさ代が半額以下でその他の諸経費もほとんどが半額以下です。だから安いのです。

アメリカ産豚肉は管理が適当で危険な豚を育てているから安いわけではないんです。また、諸経費がなぜアメリカの方がこんなに安いのかと思われるかもしれません。

これは、まさに今話題の生産性がアメリカの方が断然高いからに他なりません。詳しくは次のブログで書きます。

でもやっぱりアメリカ産豚のえさは危険?遺伝子組み換え飼料

ただ、詳しい方はアメリカ産豚のえさは遺伝子組み換え飼料が含まれいるのではとか、成長(肥育)ホルモンを添加しているのではと思われるかもしれません。

アメリカ産豚肉のえさに遺伝子組み換え飼料が含まれているかどうかですが、確かに含まれています。

しかも、国産豚もアメリカ産のトウモロコシを輸入して食べさせていることがほとんどですので、遺伝子組み換え飼料を食べています。日本に輸入されるアメリカ産のトウモロコシの約9割が遺伝子組み換え飼料(2012年米国農務省調べ)と言われています。

不都合な真実ですが私たちの食べている豚(国産にしろ、輸入にしろ)は基本的に遺伝子組み換えしたえさを食べて育った豚なのです。実はこれは牛も鶏も一緒です。


でも安心してください。遺伝子組み換えの農作物は確かにイメージ悪いですが特に健康被害があるといった科学的報告はありません。

私は大学で畜産を学びましたが、教授も体内で遺伝子が悪さをする前に胃で遺伝子を分解して消化するから大丈夫だと言ってました。多分大丈夫なんでしょう。

といっても私も皆さんももう食べちゃってるので、大丈夫と考えるしかありません...

でもやっぱりアメリカ産豚のえさは危険?成長(肥育)ホルモン

さて、成長(肥育)ホルモンについてです。

まず、成長ホルモンが含まれる肉は意外なところで問題になっていました。豚肉とクレンブテロール | 日本一のドーピング薬剤師。なんとアスリートが成長ホルモンが残留した肉を食べて、ドーピング検査に引っかかってしまう事があるようです。

実はアメリカ産豚は、えさに成長ホルモンを添加することを禁止しておりません。それが理由でロシアはアメリカ産の肉を輸入することを許可しておりません(2017年7月現在)。ただこれは、外交的なカードとして使われているとも言われており、安全性の問題だけで輸入禁止にしているとは言い切れません。

また、成長ホルモンが過剰に与えられた豚肉を食べて人間が健康被害にあったことは実際にあるようです。ラクトパミンについての質問が多いのでまとめましたに記載されております。

そして、カナダ産豚や日本の豚は成長ホルモンが含まれていない「えさ」で肥育されています。
カナダポーク品質保証マーク | カナダポーク | トレード向け

ですが、アメリカ産豚肉が危険とは言い切れません。現地アメリカ人も日本人もアメリカ産豚肉を何十年と食べてきています。

でも、食肉業界に身を置く私には成長ホルモンが原因と思われる健康被害の話は聞いたことがありません。もちろん、アメリカ政府や日本政府も基準値以下の残留成長ホルモン量であれば安全と言っています。

ナチュラルビーフ・ナチュラルポークってなんだ? - ぶたぞーブログと以前のブログに書いた通り、アメリカやカナダでは成長ホルモンを使用していない豚肉や牛肉が多く売られているのも事実です。


やはり、安全性に関して、アメリカ産豚肉の最大の弱点がこの点であることは間違いないといえると思います。

繰り返しますが、それでも私はアメリカ産豚肉は基本的に安全と思っています。だって私も小さなころから20年近くアメリカ産豚肉を食べていますがピンピンしてますから。

実際食品で完璧な安全を求めるのは気持ちはわかりますが、厳しいものがあります。

魚だって、野菜だって完璧に安全なものってなかなかないのでは...



次のブログの話

アメリカ産豚肉の農場
アメリカの豚肉加工工場
アメリカから日本への輸送
アメリカ産豚肉を輸入している会社や販売している会社は超一流企業

健康と豚肉① ビタミンB1について調べてみた

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どうもぶたぞーです。

 

豚肉って健康に良いのでしょうか?少し詳しい方はビタミンB1が豊富で、疲れが取れるとか、オレイン酸コレステロールを低下させてくれるなど健康に良いイメージがあるかもしれません。

 

ただ実際どれぐらい健康に良いかってわからないですよね。私も食肉業界に身を置いて10年ぐらいですが、恥ずかしながら上に書いてあることぐらいしか知りません。

 

今回は豚肉で健康になれるのか調べました。

 

目次

 

そもそも健康に良いとは

 

まず、健康に良いって、定義が広すぎな感じがします。

 

ですので、一般的に言われている豚肉の健康に良いとされている代表的な3つの点に焦点を当てて調べました。でも、調べている途中で、ビタミンB1だけでも、なかなか労力がかかり今回はビタミンB1についてだけのとりあえずの報告となります。

 

豚肉の健康へ貢献しているとよく言われる3点

 1、豚肉はビタミンB1が豊富で疲労回復に貢献する 今回はここだけ

 2、豚肉はオレイン酸が豊富でコレステロールを低下させる

 3、タンパク質の摂取で体をつくる(豚肉に限らずですが…)

 

 

「豚肉はビタミンB1が豊富で疲労回復に貢献する」を調査

豚肉にはビタミンB1が豊富なのか?

   100歳までボケない! 肉と魚の健康レシピ(中継出版)によると、豚ヒレ肉のビタミンB1含有量は牛肉の約10倍で食品の中ではトップクラスだそうです。部位ごとに含有量は異なり豚の中ではヒレが一番含有量が高いです。

 

ちなみに、食肉中のビタミンB1の含有量は以下の通り(単位mg/100g)

豚ヒレ          0.98

もも          0.9

豚ロース       0.69

豚肩ロース   0.63

豚バラ          0.54

牛ヒレ          0.1

 

確かに、豚ヒレはビタミンB1の含有量が圧倒的に高く、豚肉の他の部位も全般的に含有量が高いのは間違いなかったです。

 

ビタミンB1は疲労回復と関係あるのか?

 

ビタミンB1の効果・効能のサイトが非常に詳しいです。要点をまとめます。

 

ビタミンB1は、脂肪や炭水化物を体内でエネルギーに変えるときに絶対に必要な物質です。ビタミンB1が不足すると脂肪や炭水化物を摂取していても、エネルギーに変えることができません。

 

昔は、ビタミンB1の摂取の重要性がわかっておらず、日本海軍の船員が航海中にビタミンB1不足が原因の脚気になり、半分近く方が亡くなってしまうといったことも起きてしまったそうです。

 

どうやら、ビタミンB1は摂取したら健康になるというレベルの栄養素ではなく、摂取しないと生死に関わる程重要な栄養素のようです。

 

 

また、ビタミンB1不足は疲労物質である乳酸の蓄積につながります。そのため、確かにビタミンB1は疲労回復に貢献する栄養素と言えます。

 

 

1日でどれくらい豚肉を食べたら疲労回復するのか?

 

ビタミンB1の1日での必要摂量ですが、成人男性で1.4mg、成人女性で1.1mgです。(日本人の食事摂取基準2015年版より)

 

つまり、豚ヒレが100gあたり0.98mgの含有量ということなので、豚ヒレであれば150g程度、他の豚肉部位であっても200g程度を食べることができれば、ビタミンB1の1日の必要摂取量をまかなえます。

 

まあ豚からしかビタミンB1を摂取できない訳でないので、1日に豚を200gも食べる必要はないとお思いますが…

 

実際豚肉の切り身の一般的な重量は 70〜100gです。200gも豚肉を食べたらお腹が豚でパンパンになってしまうのでおすすめできません。

 

まとめ

 

調べてみると、意外と広がりのあるテーマでした。

1、豚肉にはビタミンB1が豊富なのか?

        豊富でした。食品のなかでもトップクラスの含有量です。

 

2、ビタミンB1は疲労回復と関係あるのか?

        関係ありました。疲労回復どころが、摂取しないと生死に関わるほど重要な栄養素でした。

 

3、1日でどれくらい豚肉を食べたら疲労回復するのか?

        豚肉だけで、必要量を摂取するのは現実的ではない気がしました。でも、200gぐらいであれば食べようと思えば食べれなくはないかな?

 

ちなみに、ビタミンB1は体への吸収を良くするために料理の際にコツがあり、にんにく、長ねぎ、玉ねぎ、にらなどと一緒に料理すると良いようです。

 

にら入り餃子や玉ねぎと一緒に炒めた生姜焼きなどは、今年の様な猛暑を乗り切るために最適な豚肉メニューと言えそうです。

 

 

 

生姜焼きについては簡単なのに奥の深い生姜焼き - ぶたぞーブログも良かったらご覧下さい。

 

世界豚頭数から日本豚頭数まで調べてみた


こんにちはぶたぞーです。
突然ですが、世界の豚頭数をしってますか?


…まあ知らないですよね。

今日はとてもマニアックな話題ですが、もしご興味が湧けばお付き合いください。

世界の豚頭数、豚消費大国中国の頭数や日本への輸出国アメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル、はたまた日本の豚頭数を調査します。


今回調査に使った資料は英語ですが、米国農務省のサイトです。

https://apps.fas.usda.gov/psdonline/circulars/livestock_poultry.pdf


2016年 豚肉生産量(枝肉重量ベース)

中国    52,990(千トン)
EU    23,400(千トン)
米国    11,319(千トン)
ブラジル  3,700(千トン)
ロシア   2,870(千トン)
ベトナム  2,675(千トン)
カナダ   1,955(千トン)
フィリピン 1,540(千トン)
メキシコ  1,376(千トン)
日本    1,279(千トン)
韓国    1,266(千トン)
その他   5,483(千トン)

世界合計  109,853(千トン)


重量では実感がつかないので、頭数に換算してみます。枝肉は1頭約80kgで考えます。

2016年 豚肉生産頭数

中国    6.62億頭
EU    2.93億頭
米国    1.41億頭
ブラジル  0.46億頭
ロシア   0.36億頭
ベトナム  0.33億頭
カナダ   0.24億頭
フィリピン 0.19億頭
メキシコ  0.17億頭
日本    0.16億頭
韓国    0.16億頭
その他   0.69億頭

世界合計  13.73億頭



さて、まず世界合計ですが13.73億頭もの豚が1年で消費されたのですね。

世界人口73億人(2015年)https://apps.fas.usda.gov/psdonline/circulars/livestock_poultry.pdf
ということなので、単純計算で人類は5人で1頭の豚肉を1年間に食べていることになります。


私は、初めて知ったときとても意外だったのは、世界で一番豚を生産している国は中国ということです。

ちなみに、消費量も世界一です。しかも、自国の生産でだけでは足りず輸入をしております。

確かに考えてみれば中華料理に豚肉はよく出てくるし、中国の人口は世界一だから当たり前と言えば当たり前なんでしょう。

でも、イメージないですよね。むしろアメリカ人がベーコンをハンバーガーやピザに乗せて食べているイメージないですか?

次にEUですが、世界2位の生産量です。まあ、単一国でないのでどの国がというのはわかりませんが、スペイン、デンマーク、フランス、ドイツの豚肉は良く日本国内で出回ります。

今話題の日欧EPAでも、EUの豚肉関税が少なくなるという話があります。


世界3位の豚肉生産国はアメリカです。それでも中国の約4分の1の規模でしかありません。


また意外にブラジルも豚肉の生産が盛んなんですね。実は日本にもブラジル産の豚肉が輸入されていますが非常に少ないです。
私は日本でブラジル産の豚肉が売られているところを1回しか見たことがありません。


カナダは日本に豚肉を輸出する主要国の一つですが、世界では第7位の豚肉生産量です。

ただ、自国では豚肉の消費がそんなに多くなく、生産量の約半分を輸出へ回しています。


そして、我が国日本はというと、世界第10位の豚肉生産国です。実は日本って豚肉生産の多い国だったんですね。


上位11か国で世界の生産量の95%を生産していることになりますが、どんだけ豚肉は生産地域が偏ってるんだよって思いますね。


日本にとっての代表的な豚肉輸入国頭数


改めて、日本にとっての代表的な豚肉輸入国はEU、アメリカ、カナダです。

それぞれの年間生産頭数は以下の通りです。日本の何倍生産しているのかも記載しました。


EU    2.93億頭  日本の18.3倍
米国    1.41億頭  日本の8.8倍
カナダ   0.24億頭  日本の1.5倍


日本    0.16億頭


世界と日本では、豚肉の生産頭数に大きな開きがあり、もっと細かく見ると豚肉産業の生産性が全く違うのです。


今日はとりとめないですが、これでおしまいです。